【管理栄養士が解説】脂質異常症の食事療法ってカンタン!?

【管理栄養士が解説】 脂質依蔵相の食事療法ってカンタン!?

脂質異常症の食事療法について知りたい人向け。

当記事では、脂質異常症の食事療法を勉強しようと思っている人に向けて脂質異常症の食事療法とは何かを説明しているので、脂質異常症の食事療法を勉強したい人や興味のある人はぜひご覧ください。

脂質異常症とは

まずはじめに少しだけ脂質異常症について説明します。

脂質異常症とは高LDLコレステロール血症高トリグリセリド血症低HDLコレステロール血症のいずれかに当てはまる病態のことをいいます。自覚症状はないことが多いですが、進行すると狭心症や心筋梗塞といった動脈硬化性の疾患を引き起こすリスクとなるため、早期発見・早期治療が大切です。また、脂質異常症は遺伝による原発性脂質異常症と生活習慣等による二次性脂質異常症に分けることができます。

脂質異常症の食事療法

脂質異常症の食事療法は名前に「脂質」とついているため、脂質の制限だけを行えばよいと思うかもしれませんが、その考えは間違いです。

エネルギー

脂質異常症の食事療法では、日常生活の活動量をもとに自分の適正な摂取エネルギー量を理解する必要があります。

上記の式に当てはめて自分の適正な摂取エネルギー量を計算しましょう。

身体活動量がわからない場合は下記の表を参考にしてみてください。

身体活動量

計算で求めたエネルギー摂取量で食事制限が行えることが理想ですが、脂質異常症の患者の場合、元のエネルギー摂取量がとても多いことも考えられるため、難しい場合は現在の摂取エネルギー量から250kcal程度減らすことから始めてみましょう。

脂質

脂質異常症の食事療法では脂質のエネルギー比率を20~25%にしましょう。また、脂質異常症の食事療法では脂質の内容も大切になります。

畜肉や乳製品に多く含まれる飽和脂肪酸はエネルギー比率4.5%以上7%未満に抑えましょう。飽和脂肪酸はLDL コレステロール値を上げる効果があり動脈硬化などのリスクになるからです。

魚や大豆製品、植物性油脂に多く含まれる不飽和脂肪酸は積極的に摂取するようにしましょう。不飽和脂肪酸はLDLコレステロール値を下げる効果があるからです。

炭水化物

脂質異常症の食事療法では、炭水化物のエネルギー比率を50~60%にしましょう。脂質異常症の食事療法では、炭水化物の内容も大切になります。

砂糖などに含まれるしょ糖や果物に含まれる果糖ブドウ糖等の過剰摂取には注意しましょう。糖質の摂取が多くなると、中性脂肪値の上昇につながるからです。

野菜や果物の中に含まれる食物繊維は積極的に摂取しましょう。食物繊維の摂取はLDLコレステロールの低下につながるからです。しかし、果物の過剰摂取は中性脂肪値の上昇にもつながってしまうため、食物繊維は野菜かできるだけ糖質の少ない果物から摂取することを心がけましょう。

その他

脂質異常症の食事療法では食塩は6g/日未満アルコールは25g/日以下(アルコール度数9%350ml1本程度)に抑えましょう。

まとめ

脂質異常症の食事療法では

エネルギー量

脂質の量と内容

・炭水化物の量と内容

食塩の量

アルコールの量

に主に気をつける必要があります。

また、高LDLコレステロール血症、高トリグリセリド血症、低HDLコレステロール血症によっても食事療法が変わってくるため、注意しましょう。

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